ここんところ、ゲームしかやって無い気がする。そんな気持ちを引き締める為、少し暖めてたネタでも使って何か書こうと思ってる。
書きたい時にだけ書く、って感じになるけど。いいよね。完結もきっとしないし。
それじゃ早速。

 そこは何処かの研究室の様だった。
 書類で乱雑に散らかった机の上。
 薄明りの中に朧にデータを浮かばせる計器類。
 慌しく動き、専門用語を次々と発し合う白衣に身を包んだ人々。
 そして、そんな部屋の奥に鎮座する、人がすっぽり入ってしまうぐらいのシリンダー。その中を満たす緑色の液体の中に、何かが浮かんでいた。
 液体の中を泳ぐ長い黒髪。頭部の両側から突き出るような長く尖った耳。液体の中、重さを感じさせずに漂う華奢な体。差し込む僅かな光で映える白い肌。
 年の頃は10代半ばぐらいに見える、中性的な雰囲気の漂うその体は、出産を待つ胎児のように手足を抱えこむようにして蹲っていた。
 ガラス張りの子宮の中で。